Web解析 シリーズGoogleが提供するWeb分析ツールで何ができるのか
Web分析って何だろう
Web分析?というとアクセス解析?Google Analyticsのこと?みたいに何のことかちょっと曖昧ですがWebサイトを運営していて、目的を達成するために行った施策の効果を測定したいと思いますよね。ただ見てるだけから卒業したいのでまずはツールで何ができるのか調べてみました。
ちなみにアナリシスとアナリティクスって?
- アナリシス:分析・分解、解析
- アナリティクス:分析論(全体を指す)
あまり知らずに使ってました。Google Analyticsっていうのは分析論なわけですから、単純に分析だけするものではないわけですね。何かを改善する際に必要なのは1に計測、2に収集、3に分析、4にレポーティング、5に改善、Google Analyticsで改善まではできませんから1から4を担ってくれています。
Googleが提供する分析系ツール
主要なツールはこの3つです。
- Google Analytics:アクセス分析
- Web Master Tools:Google検索分析
- PageSpeed Insights:サイトパフォーマンス分析
加えて、これらのツールやサードパティ製ツールの利用をサポートするのがGoogle Tag Managerです。この4つのツールで何ができるのか調べてみました。
Google Analytics
Google AnalyticsはGoogleが提供している無料のアクセス解析ツールです。
アクセス解析からコンバージョンの管理、広告の分析など幅広く解析を行えます。
できること
- 分析ツール
- リアルタイムレポート:アクティビティをリアルタイムで表示
- カスタムレポート:分析したい切り口で情報を設定
- カスタム変数:独自のカスタム セグメントを作成して分析
- アドバンスド セグメント:トラフィックを絞り込んだ分析が容易に
- マイレポート:KPI を分類、モニター、共有
- 視覚化:サイトを訪問したユーザーがたどった経路を確認
- シェア:チームのみんなが共有できる
- API とカスタマイズ:データを自分好みにカスタマイズ
- コンテンツの分析
- サイト内検索:ユーザーを目的の検索結果に素早く誘導
- ページ解析:サイトでのユーザーの行動を確認
- サイトの速度の分析:発見しにくい問題を見つける
- イベント トラッキング:ユーザーのサイトでの行動を把握
- AdSense の効果をさらに高める
- ソーシャル解析
- ソーシャルが大事な指標に及ぼす影響をはかる
- 関心の高いユーザーを呼び込んでいるソーシャルメディアを確認する
- ソーシャルボタンで共有したコンテンツと場所を把握する
- モバイルアクセス解析
- モバイルアプリ解析:アプリの総合的な価値を測定
- 最高のユーザーエクスペリエンスの創出 - さまざまなスクリーンやデバイスに対応
- モバイル広告の成果を測定:モバイルがビジネスにもたらす価値を把握
- コンバージョン解析
- 販売やコンバージョンにつながるユーザーの行動を把握
- e コマース レポートをしようしてオンラインでの売り上げを向上
- マルチチャネルでキャンペーンの掲載結果を網羅的に把握
- サイトを訪問する際にユーザーがたどった経路を追跡
- 広告の分析
- 検索エンジンマーケティングをさらに効果的に
- 迅速かつ簡単に適切な顧客にリマーケティングする
- ディスプレイ広告の効果を把握
- モバイルキャンペーンの成果を測定
- 広告キャンペーンの相乗効果をマルチチャネルで確認
- キャンペーン分析で広告キャンペーンごとの成果を把握
Web Master Tools
Google Web Master ToolsはGoogleの検索エンジンに関わる制御やインデックス状況などを確認することができます。
できること
- サイトメッセージ
- Web Master Tools上の様々なアラートを通知
- 検索のデザイン
- 構造化データのチェック:構造化データをチェック
- データハイライター:Webサイトの構造化データのパターンをGoogleに伝える
- HTMLの改善:メタデータやタイトルタグの改善を提示
- サイトリンク:検索結果に表示されるサイトリンクを見直す
- 検索トラフィック
- 検索クエリ:過去の検索クエリをチェック
- サイトへのリンク:サイトの被リンク元をチェック
- 内部リンク:サイト内のリンクをチェック
- 手動による対策:ウェブスパムへの対策
- インターナショナルターゲティング:サイトの対象言語や地域を設定
- Googleインデックス
- インデックスステータス:インデックス状況をチェック
- コンテンツキーワード:サイトコンテンツに出現しているキーワードをチェック
- URLの削除:検索結果の削除リクエスト
- クロール
- クロールエラー:クロール時に見つかったエラーをチェック
- クロールの統計情報:クロールされたページやダウンロードサイズ、時間などの統計チェック
- Fetch as Google:対象URLのクロールとレンダリングをシミュレート
- robots.txtテスター:robots.txtの内容について検証
- サイトマップ:sitemap.xmlの追加やインデックス状況をチェック
- URLパラメータ:URLパラメータによる検索結果を制御
- セキュリティの問題:ハッキングなどについて詳細や影響範囲を通史
PageSpeed Insights
PageSpeed Insightsはウェブパフォーマンスの計測、分析を行い改善点を指摘し改善方法について情報を提供してくれるツールです。
できること
- PC/モバイル毎の解析
- ファーストビューのチェック
- 速度チェック
- レンダリングがブロックされていないか
- 圧縮できているか
- ブラウザキャッシュが効いているか
- CSSが縮小されているか
- HTMLが縮小されているか
- JavaScriptが縮小されているか
- サーバーの応答時間が小さいか
- 画像が最適化されているか
- 表示可能コンテンツの優先順位が適切か
- ユーザーエクスペリエンスチェック
- viewportの設定がされているか
- コンテンツのサイズが表示域に合っているか
- タップターゲットのサイズを適切に調整しているか
- プラグインを使用(Flashなど)していないか
- 判読可能なフォントサイズか
PageSpeedではInsights意外にもパフォーマンス改善に関する情報やツールを提供しています。最適化ツールであるPageSpeed Moduleが代表的です。JavaScriptライブラリのホスティングも有名ですね。
Google Tag Manager
Google Tag Managerはサイトに読み込むサードパティ製ツールJavaScriptタグやメタタグなどを一元管理することができるツールです。Google Tab Managerのタグだけを読み込んで専用の管理画面でサイト、ページ毎のだし分けルールを設定することでWebサイトのコードを編集せずにページに合わせてタグを出し分けることができます。
ソースはいじれないけど、ページ毎にどのタグを読み込むか制御したい担当者には便利なツールです。
できること
- タグの管理
- タグの非同期読み込み
- 再利用可能な変数を定義
- スマートなキャッシュ処理
- タグのブラックリスト
- 利便性
- 使いやすい管理画面
- わずか数秒で公開
- プレビューモード
- デバッグコンソール
- サイト内のタグの概要
- バージョン履歴
- アカウントとユーザーの役割
- マルチアカウント対応
- マルチユーザー対応
- ユーザーレベルの権限
- タグの配信ルール
- URLベース
- 参照URLベース
- イベントベース
- カスタムマクロ
- 対応タグ
- タグテンプレート
- カスタム画像タグ
- カスタムHTMLタグ
- カスタムJavaScript
その他のツール
代表的な4つのツールでしたがGoogleは他にもこんなツールを提供しています。
- 構造化データテストツール:構造化データのプレビュー
- 構造化データマークアップ支援ツール:構造化データの指定方法を簡単なマウス操作で教えてくれるツール
- メルマークアップテスター:HTMLメールの構造化データを確認
- Googleプレイス:店舗などの情報をGoogle MapたGoogle+に掲載します
- Google Merchant Center:ショップと商品データをGoogleにアップロードし、Googleショッピングに表示
- Googleカスタム検索:Google検索エンジンに基づくサイト内検索の提供
- Googleトレンド:検索トレンドのチェック
SNSの分析ツール
Google検索だけではなく、SNSもそれぞれ分析ツールを提供しています。
- Twitter Analytics(アカウント毎の分析)
- Facebook Insights(Facebookページの分析)
蛇足:知っておきたい横文字
広告代理店の方が使っている横文字たくさんありますよね。PVとかUUはまだわかりますが、CPAとかCPCとかCTRとか急に言われてもなんだっけ???みたいなことがよくあります。相手が理解しているかどうか気にせず横文字を並べる業界人もどうかと思いますが、理解しておくことも必要です。良くある横文字はこんなものでしょうか。
- PV(Page View):ページ表示回数
- UU(Unique User):ユニークユーザー
- ASP(Affiliate Service Provider):アフィリエイトサービスプロバイダ
- PPC広告(Pay Per Click Advertising):クリック課金型広告
- リスティング広告:検索結果ページに表示される有料広告の総称
- インプレッション(Impression):広告の表示回数
- CPA(Cost Per Acquisition):顧客獲得単価
- CPC(Click Per Cost):クリック単価
- CTR(Click Through Rate):クリック率
- コンバージョン(Conversion):ゴールとする効果
- CVR(Conversion Rate):コンバージョンレート
- PDCAサイクル(Plan Do Check Act Cycle):業務の継続的改善
- KPI(Key Performance Indicators):目的となる指標
- ROI(Return On Investment):費用対効果
- オプティマイズ(Optimization):最適化
- LPO(Landing Page Optimization):ランディングページ最適化
- エンゲージメント(Engagement):対象に対しての愛着や思い入れ、行動を表す
- O2O(Online to Offline):ネット上とリアルの影響関係
以上、分析系ツールの紹介でした。 次回はもう少し深く調べてみたいと思います。